↓ メインコンテンツへスキップ
  1. ブログ/

シリコーン造形シリーズ:その1 「シリコーンゴムを選ぶ」

·87 文字·1 分
GesonAnko
著者
GesonAnko
シリコーン造形シリーズ - この記事は連載の一部です
パート 1: この記事
プラチナ付加型シリコーン
プラチナ付加型シリコーン
縮合型シリコーン
縮合型シリコーン

TL;DR
#

  • 造形用途にはプラチナ付加型シリコーンがおすすめ(収縮率が低く、着色しやすい)
  • ただし硬化不良に注意(硫黄、アミン、スズ化合物などで阻害される)
  • 硬度は用途に応じて選ぶ(人肌程度なら10A、しっかりめなら15A〜25A)
  • 仕入れ先はAmazonのSANAAAが手軽

はじめに
#

みなさんこんにちは、GesonAnkoです。 本記事から自宅でできるシリコーン造形について紹介していきます。

2026年4月現在、ワンフェスなどを見てもシリコーンゴムを用いた造形をしている方は少ないようです。知見を共有することで、興味を持つ方の参考になればと思い書いています。

今回は私が扱ったことのあるシリコーンゴムの種類と選び方について紹介します。

シリコーンゴムについて
#

シリコーンゴムは、ケイ素を主成分とする合成ゴムです。一般的なゴムと比べて、次のような特徴があります。

  • 耐熱性・耐寒性:広い温度範囲で安定(-60℃〜200℃程度)
  • 柔軟性:硬度を幅広く調整可能
  • 安全性:人体への影響が少なく、医療用途にも使われる
  • 耐候性:紫外線や酸素による劣化が少ない

造形の分野では型取り用の素材としてよく使われますが、本シリーズではシリコーンゴム自体を造形物として扱う方法を紹介していきます。

シリコーンゴムの選び方
#

二つの種類
#

私はSANAAAなどのプラチナ付加型シリコーンと、ウェーブの縮合型シリコーンを扱ったことがあります。

SANAAAのプラチナ付加型シリコーン
SANAAAのプラチナ付加型シリコーン
ウェーブの縮合型シリコーン
ウェーブの縮合型シリコーン
種類メリットデメリット
プラチナ付加型収縮率が低い、着色しやすい、細部表現に優れる硬化不良を起こしやすい、価格がやや高め
縮合型安価、扱いやすい、硬化阻害が起きにくい収縮率が高い、硬化時に揮発成分が出る

私が使っているのは、着色しやすく収縮率も低いプラチナ付加型シリコーンです。

プラチナ付加型シリコーンの硬化不良に注意
#

プラチナ付加型シリコーンは、プラチナ(白金)触媒によって硬化します。この触媒は特定の物質によって被毒(触媒機能が阻害されること)され、硬化不良を起こします。

硬化不良を起こす原因物質は次のとおりです。

  • 硫黄化合物:ラテックス手袋(天然ゴム)、一部の油粘土、加硫ゴム
  • アミン化合物:エポキシ樹脂の硬化剤、一部の接着剤
  • 有機スズ化合物:縮合型シリコーンの触媒残留物
  • その他:一部の3Dプリント樹脂(特にアクリル系レジン)

注目👀 縮合型に付加型を使うと?
#

縮合型シリコーンで作った型にプラチナ付加型シリコーンを流し込むと、型に残った有機スズ化合物によって硬化不良が起きます。

縮合型の型に付加型を流し込んだ様子
縮合型の型に付加型を流し込む
硬化不良の例
硬化不良で表面がベタベタに

対策は次のとおりです。

  • ニトリル手袋やビニール手袋を使用する
  • 縮合型シリコーンで作った型をプラチナ付加型の原型に使わない
  • 3Dプリント品は十分に洗浄・二次硬化させる

硬さについて
#

シリコーンゴムには製品ごとに硬さがあり、ショアA硬度という指標で測られます。0に近いほど柔らかく、100に近いほど硬くなります。

硬度感触・用途例
0Aシリコーンゲル、非常に柔らかくベタつく
5A非常に柔らかい、表面がペタペタする
10A人肌程度、フィギュアの肌表現など
15A〜25Aやや弾力がある、グリップ部品など
30A消しゴム程度
65Aタイヤ程度

参考: https://www.kyowakg.com/quality/kodo/

様々なシリコーンゴムを触ってみたい方は上記のリンクからサンプルブックを買うと良いでしょう。

共和工業のサンプルブック

仕入れ先
#

私は主にAmazonのSANAAAから仕入れています。

シリコーンゲルはゴムではありませんが、造形に使用できます。ただ、型に張り付きやすいので、離型剤として白色ワセリンなどを塗っておくとよいでしょう。

なお、5A以下になると造形後に表面がペタペタします。0Aはかなりベタつくため、ベビーパウダーなどを振って対処しましょう。

シリコーン造形シリーズ - この記事は連載の一部です
パート 1: この記事